住替えとは、
「今の住まいから、現在のライフスタイルに合った住まいへ引っ越すこと」です。
具体的な住み替え例としては、
・子供が独立して、夫婦二人だけの生活になった
・子供が増えた
・高齢の親と同居することになった
等の世帯人数の変化や
・勤務先が変わった
・子供にとって良い教育環境、子育て環境の良い場所に変わりたい
・マンションから戸建に住みたい
・戸建からマンションに住みたい
等の住環境の変化によって、
住み替えを検討されることが考えられます。
どのぐらいの方が実際に住み替えをしているのでしょうか。
国土交通省が発表している「令和5年住宅市場動向調査報告書」内の
「住宅取得回数」のデータによると、
全体の約15%近い方が生涯のうち2回以上の住宅を取得していることとなっています。
同調査の住み替え時の世帯主の平均年齢は
一次取得者、初めて家を購入した年齢は30代~40代が多く、
二次取得者、住み替えをする年齢は40代~60代が多いという結果になっています。
住宅を購入する方の中で住み替えをする方は全体の15%、
40代~60代ぐらいで住み替えをする方多いという現状となっています。
現在、お住まいの家の住宅ローンが残っている場合、住替えは可能でしょうか。
まず、住み替え後ずっと住み続けたい、一時的に住替えたい等、
住替えの状況によっても方法が変わってきます。
状況別に3つの方法が考えられます。
(状況1)住み替え先にずっと住み続ける予定で、元の家に戻る予定はない
【方法】売却する
住宅ローンを契約中でも住み替えすることができます。
住宅ローンが残っている家やマンションを売却する場合は、
住宅ローンを完済した上で、自宅を売却することになります。
住宅ローンを利用している場合は、
購入する住宅を担保に資金を借りる「抵当権」が設定されていることが一般的です。
住宅ローンを完済して、抵当権を外した後で、自宅を売却する流れとなります。
ご自宅を売却した資金を住み替えする住宅に充てる買い替えになるため、
「売り先行」で買い替えをすることになります。
住宅ローンを完済するには、今の自宅が住宅ローンの残債以上の価格で売る必要があります。
「売り先行」で売却するデメリットとしては、
売却時に家を引き渡す必要があるため、新しい家を購入して住替えるまでの間は
仮住まいをしなければならない期間が生じる可能性があります。
ただし、実際の売却時にはさまざまな手数料が発生するため、不動産会社や住宅ローンを借りている金融機関に相談し、
売却した金額で完済できるのか事前に確認た方が良いでしょう。
ご自宅の売却~住み替えまでの間の仮住まいを探さなくて良い方法として、
「リースバック」がおすすめです。
「リースバック」なら、今のご自宅を一旦売却して、
賃貸でご自宅に住み続けることができるので、
自宅の売却時に資金をつくり、住み替え用の住宅に使うことができ、
住替え先が決まるまでは賃貸で仮住まいを探すことなく、今のご自宅に住むことができます。
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(状況2)一時的に住替えて、数年後に元の家に戻りたい
【方法】一時的に賃貸に出す
数年後に戻って住む予定の場合は、売却せずに一時的に賃貸に出して、住み替え先に引っ越すのが良いでしょう。
一般的に住宅ローンが残った状態では賃貸には出せませんが、
転勤などやむを得ない状況のときは、住宅ローンを借りている金融機関の承認を得られれば、住宅ローンが残った状態でも一時的に賃貸に出すことができます。
ご自宅を賃貸として貸す場合、借主とは「定期借家契約」で契約をすることをおすすめします。
一般的な普通借家契約では、契約の更新か解約について借主側の意思が尊重されるため、
貸主側から一方的な解約はできないことになっています。
あらかじめ期間の定めがある「定期借家契約」で賃貸契約を結ぶことで、
契約期間満了による契約の終了をすることができます。
(状況3)家族は元の家に住み続けて、自分だけ単身で住替える
【方法】元の家はそのままにしておく
転勤などで、ご自宅を離れなければいけない状況の方もいらっしゃるかと思います。
その場合、ご自宅の所有者は別の場所で住むための家を借りて、
家族は元の家に住み続けるという方法もあるかと思います。
その場合、住宅ローンはもちろん、固定資産税、都市計画税等の支出に加え、
住み替え先の賃料などもかかってくることになります。
あまりに支出が高くなるようでしたら、元の家を売却や賃貸することも考えた方が良いでしょう。
住宅ローンの残債がある自宅を売却する際に、
売却金より残債が大きい場合はどのような対処法があるでしょうか。
①手持ちの資金を利用する
住宅を売却したお金で住宅ローンを完済できないときは、
手持ちの資金で差額を支払って完済する方法があります。
新たな借り入れ等がないので、手数料がかからないというメリットがあります。
ご自身の貯金やご家族から出してもらう等の方法がありますが、
それでも残債額に足りない場合は、別の方法を検討した方が良いでしょう。
②住み替えローンを利用する
住替えローンとは、新しく購入する物件の借入額に、現在のローン残債を上乗せして借りるローンです。
住替えローンを利用する際のメリット、デメリットがあります。
(メリット)
・残債があってもローンを組むことができる
・自己資金を使わずに手元に残して置くことができる
・2重ローンより負担が少ない
(デメリット)
・審査が厳しい
・スケジュールがタイト
➂ダブルローンを検討する
ダブルローンは現在の住宅ローンの残債を払いつつ、
新しく購入する物件の住宅ローンも支払うダブルローンです。
ダブルローンを利用する際のメリット、デメリットがあります。
(メリット)
・売却前での利用できる
(デメリット)
・返済の負担が大きい
・審査が厳しい
・利用条件が厳しい
ダブルローンを利用する場合、
売却が決まる前でも利用できるため、新しい住宅を早い段階で探し始めることができるメリットがあります。
ただし、売却が決まる前は二重ローンとなるため、返済の負担が大きくなるというデメリットがあります。
また、住み替えローン同様、借入額も多くなるため、審査が厳しくなったり、利用条件が厳しくなったりすることがあります。
利用する金融機関に詳細を確認する必要があります。
おわりに
住宅ローンが残っている場合の住み替え方法について、みてきました。
今、お住まいのご自宅へ戻る予定が無く売却したいのか、
一時的に住替え予定なのか、ご状況によっても方法が変わります。
まずはどのような方法で住み替えをしたいかを決めて、
住宅ローンを借りている金融機関に相談してみるのが良いでしょう。
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